本物の自然素材を使った、安心して住める住宅造りと心を豊かにしてくれるエレガントでセンスのある家
〒064-0951
札幌市中央区宮の森1条10丁目
建築デザイナー 土岐敏央
インテリアデザイナー 土岐ゆう子
遮熱システムとは?
魔法瓶に良く似た遮熱システム
遮熱材の構造は例えるなら魔法瓶に良く似ています。
魔法瓶も内部の遮熱材で反射し、その間に静止空気層を設けることで遮熱材の反射性能を生かした構造になっています。
遮熱システムもこの構造によって高い保温性能を発揮することが出来ます。
断熱材との実験比較
遮熱材と断熱材をある一定の条件で実験しました。
それぞれ同じ大きさで作った下の部分が開いた箱を熱いコーヒー缶をスノコの上に置いて被せ、サーモカメラで撮影しました。
10分後にどうなるでしょうか・・・。
遮熱材と断熱材の特性の違い
10分後、すでに右側の断熱材は熱を通してしまい、真っ赤になっており、1時間を経過しても同じ状況です。
左側の遮熱材は内部の熱を完全に遮断していることが分かります。
下部のスノコの空いている部分から熱が漏れている状況も確認出来ます。
このことからも、断熱材は熱を蓄える蓄熱材、遮熱材は熱の移動を反射する性能が高いことが確認されました。
遮熱システムの効果
遮熱システムと高性能断熱材との実験比較
開始時気温が6.5℃、遮熱システム、高性能断熱材で作
1000wの輻射熱を放射する遠赤外線電気ストーブを至
実験開始後30分~
遮熱システム 11.8℃ 高性能断熱材 24.0℃
実験開始後60分~
遮熱システム 10.9℃ 高性能断熱材 29.9℃
実験開始後90分~
遮熱システム 10.5℃ 高性能断熱材 33.8℃
実験開始後120分~
遮熱システム 10.5℃ 高性能断熱材 36.5℃
遮熱システムのリフレクティックス(遮熱シート)が電気
表面に触れてみると、高性能断熱材は熱くて触れませんが
魔法瓶と同じ原理の断熱効果を発揮するので、ボックスを
サーモカメラが語る従来の断熱材との温度差の違い
鉄骨造の事務所の天井を遮熱システムにて施工し、施工前に撮った屋根裏の温度は58℃。
既存の下地を残して遮熱システムのジプトーン仕上げで施工後、室内の温度は29℃でした。
木造住宅工事中の状況。
屋根部分と外壁の一部400㎜程度の高さまで遮熱材が入っています。
温度カメラの画像は合板だけの部分と、400㎜まで遮熱材が掛かっている部分の温度差を示しています。
まだ断熱サッシも入っておらず、外壁も合板のままなので熱が回り込んだ状態ですがこれだけ差が出ました。
窓部分が青いのは通気シートが蓄熱しない為です。
木造在来工法 新築屋根の施工状況。
13時の時点で気温が29℃で屋根の温度が40.3℃でした。
直下の室内にちょうど遮熱材がある部分と無い部分があり、そこは32kの断熱材が入っていましたがムッとした厚さで、遮熱材の敷いてある部分は輻射熱が全く感じなく、断熱材だけの部分から移動すると木陰に入るような感覚でした。
鉄骨造工場の屋根を遮熱システムで施工の上に、新しい板金を施工。
施工前は工場内が48℃を示していたのが、施工後に28℃になりました。
木造住宅への遮熱システムの施工途中画像。
8月で30℃前後の気温がありましたが、施工が終えた部分は屋根からの灼熱を抑えています。
施工前の部分は輻射熱をそのまま画像に表しています。
12月の外気温がマイナス4℃の時期に1階にある灯油ストーブを朝だけ付けて止め、2階には暖房設備は必要なかったそうです。
工場の冷蔵作業室の施工に遮熱システムを採用。
2月の札幌極寒の時期に施工しましたが、まだ未施工の天井点検口だけが屋根からの冷気を表していますが、周囲は室内の温度を保っています。
夏場の屋根からの灼熱の輻射熱を室内に入れず、エアコンの効率を最大限に発揮させます。
精密機械工場の新築工事に遮熱システムを採用しました。
エアコンボックスだけ先に施工した状況で撮影。
29℃の気温で施工した部分は輻射熱を通しません。
結果的に建築前の旧工場と比べて体積が10倍になりましたが、月々の電気料金はほぼ同じです。
設備計算で30万円ほど掛かるはずだった電気代が月々9万円程度で済んでいるそうです。
同じ気温なのに遮熱材の下はなぜ涼しいのか?
同じ気温の場所にいるのに、遮熱材の下は何故涼しく感じるのでしょうか?
例えるなら、日差しがギラギラとした眩しい日には木陰に隠れるとひんやりとした経験に良く似ています。
暑いと感じる感覚は輻射熱によるものであることを認識することが出来る瞬間です。